お役立ちコラム
【ウェブアクセシビリティチェックリスト】今すぐできる20項目と確認方法を徹底解説!

ウェブアクセシビリティ対応が必要なのは分かっていても、「何から手をつけるべきか」「専門知識がないと難しいのでは」と感じる方は少なくありません。
しかし、大がかりな改修をしなくても、今すぐ確認できる項目はたくさんあります。
この記事では、ウェブサイトのアクセシビリティをセルフチェックするための20項目と、その確認方法を分かりやすく解説します。
まずはチェックリストを使って、自社サイトの現状を把握することから始めてみましょう。
なぜチェックリストが必要なのか?ウェブアクセシビリティ対応の現状
ウェブアクセシビリティへの対応は、もはや企業の社会貢献活動ではなく、事業を継続する上で避けて通れない課題となりつつあります。
しかし、「何から始めればいいのかわからない」「どこまでやればいいのか」と悩む担当者の方も多いでしょう。
ここでは、なぜ今アクセシビリティ対応が急務なのか、そしてその第一歩としてチェックリストがどれほど役立つのかを解説します。
法律順守への対応
ウェブアクセシビリティ対応がこれほどまでに注目される最大の理由の一つが、法的な義務化です。
特に、2024年4月から施行された改正「障害者差別解消法」は、民間事業者に対しても「合理的配慮の提供」を義務付けました。
これまで努力目標だったものが、法的な責任として求められるようになったのです。
この法律改正は、障がいを持つ方だけでなく、高齢者や一時的にケガを負った人、あるいは利用環境の違いなど、ウェブサイトの利用に困難を抱えるすべての人々を対象としています。
もし、自社のウェブサイトにアクセシビリティ上の問題があり、それによって利用者が不利益を被った場合、法的リスクを負う可能性も無視できません。
単に社会的な要請に応えるだけでなく、コンプライアンスの観点からも迅速な対応が求められています。
チェックリストで現状を把握するメリット
「法律が義務化されたと言われても、いきなり全部に対応するのは難しい」と感じるのは当然です。
アクセシビリティ対応は多岐にわたるため、どこから手をつければ良いか迷ってしまうことも多いでしょう。
そこで役立つのが、チェックリストです。
チェックリストは、まず自社のウェブサイトが「現状でどのくらいのアクセシビリティレベルにあるのか」を「見える化」するための強力なツールとなります。
漠然とした不安を具体的な課題に落とし込むことで、「文字のコントラストが低い」「画像に代替テキストがない」といった、改善すべき点を明確に特定できます。
これにより、費用対効果の高い、優先順位の高い項目から効率的に対応を進められます。
初心者でもできる!今すぐ始めるアクセシビリティチェックリスト20項目
「アクセシビリティ対応」と聞くと、技術的な専門知識が必要だと感じるかもしれません。
しかし、実際は専門家でなくても、今日から始められるチェック項目はたくさんあります。
ウェブサイトのアクセシビリティを手軽に改善できる、基本的な20項目は以下の通りです。
- マウスを使わずに、キーボードだけでサイトのすべての要素を操作できるか
- すべての画像に、内容を説明する適切な代替テキストが設定されているか
- テキストと背景の色のコントラスト比が、WCAGの基準(4.5:1以上)を満たしているか
- <h1>〜<h6>タグが、論理的な階層構造で正しく使われているか
- 入力フォームの各項目に、labelタグが正しく関連付けられているか
- リンク先の内容を具体的に示す、明確なリンクテキストが使われているか
- 動画に字幕や文字起こし、音声コンテンツにテキストでの説明が提供されているか
- PC、スマートフォン、タブレットなど、異なるデバイスでも問題なく表示され、操作できるか
- HTMLのlang属性で、ページの言語が正しく設定されているか
- ブラウザのテキスト拡大機能を使用しても、レイアウトが崩れずに読めるか
- 箇条書きが<ul>や<ol>といった適切なHTMLタグで記述されているか
- データテーブルが正しい構造で記述され、スクリーンリーダーが正しく読み上げられるか
- JavaScriptが無効になっている環境でも、基本的な操作やコンテンツの閲覧ができるか
- ポップアップやモーダルウィンドウが、キーボードで操作し、閉じられるか
- フォームのエラーメッセージが、原因と修正方法を明確に伝えているか
- 各ページの<title>タグが、ページの内容を正確に表しているか
- 色のみに頼らず、記号やテキストを併用して情報を伝えているか
- ボタンやリンクなど、クリック可能な領域が十分に確保されているか
- ユーザーに不快感を与える、激しい点滅や自動再生のアニメーションがないか
- スクリーンリーダーで読み上げた際に、見た目の順序と論理的な順序が一致しているか
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.キーボード操作の確認
パソコンでウェブサイトを見るとき、ほとんどの人がマウスを使うと思いますが、中にはマウスが使えない、あるいは使わない人もいます。
例えば、手の不自由な方や、キーボード操作に慣れている方です。
そこで、自社サイトが「マウスを使わずにキーボードだけでサイトを操作できるか」を確認しましょう。
例えば「Tabキー」を押してリンクやボタンなどの要素が順番に移動するか、そして「Enterキー」でクリックできるかを確認してみてください。
もし、マウスを使わないと操作できない部分があれば、それはアクセシビリティ上の課題です。
また、ページの冒頭に「スキップリンク」を設置し、Tabキーを数回押すだけで主要なコンテンツに飛べるようにしておくと、よりスムーズな操作が可能になります。
2.代替テキスト(alt属性)の設定
ウェブサイトに表示されている画像には、必ず「代替テキスト(alt属性)」を設定しましょう。
画像が表示されないときや、目の不自由な方が「スクリーンリーダー」という音声読み上げソフトを利用するときに、画像の内容を言葉で伝えるためのものです。
例えば、ロゴ画像には「〇〇会社のロゴ」、商品の写真には「赤いTシャツ」といったように、画像の内容が分かるように説明文を入れます。
ただし、単なる装飾目的の画像(背景に使われる模様など)であれば、代わりに何も読み上げないよう、alt属性を空に設定する(alt=””)のが正しい方法です。
画像を正しく説明することで、誰にとっても情報が分かりやすいサイトになります。
3.色のコントラスト比
色の見えにくい方や高齢者の方にとって、文字と背景の色が似ていると読みにくくなってしまいます。
文字が背景に溶け込んでしまい、情報が伝わらないのはもったいないですよね。
そこで確認したいのが、テキストと背景の色のコントラスト比です。
国際的な基準である「WCAG(ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン)」では、テキストと背景のコントラスト比を「4.5対1」以上にすることを推奨しています。
この比率を満たしているか、専用のツールを使ってチェックしてみましょう。
コントラストを十分に確保することで、多くの人がストレスなくコンテンツを読めるようになります。
参考:カラー(アクセシビリティ)|デジタル庁デザインシステムβ版
4.論理的な見出し構造
記事やコンテンツの構成を正しく伝えるためには、見出しタグ(<h1>、<h2>など)が重要です。
しかし、見た目の大きさや太さだけで見出しタグを使っているサイトも少なくないでしょう。
見出しタグは、h1からh6までの順番を飛ばさず、論理的な階層構造で使うことが大切です。
例えば、h1の次にh3を使うのではなく、必ずh2を間に挟みます。
これは、スクリーンリーダーを利用している方や検索エンジンが、サイト全体の構造を正確に把握するために必要です。
見た目だけでなく、内部構造を整えることで、より多くの人に情報が正しく伝わります。
5.フォームの入力補助
お問い合わせフォームや会員登録フォームは、ユーザーにとって特に重要な場所です。
しかし、入力項目が多岐にわたると、使いにくさを感じさせてしまうことがあります。
特に、入力フォームの各項目に「labelタグ」が正しく関連付けられているか確認しましょう。
labelタグは、入力欄が何のためのものかを明確にする役割を果たします。
例えば、「お名前」というテキストをクリックすると、関連する入力欄に自動でカーソルが移動するようになります。
スクリーンリーダーを利用している方にとっては、「何を入力すべきか」が分かりやすくなるのです。
フォームをより使いやすくすることで、ユーザーの離脱を防ぎ、コンバージョン率の向上にもつながります。
6.明確なリンクテキスト
リンクのテキストが「こちら」や「もっと見る」といった曖昧な表現になっている場合も、改善が必要です。
これでは、リンク先の内容を予測しづらく、特にスクリーンリーダーを使っている方にとっては何のリンクか分からなくなってしまいます。
リンクテキストは、リンク先のページの内容を具体的に示すようにしましょう。
例えば、「こちら」というテキストを「商品ラインナップ一覧を見る」などに変えるだけでも、情報が伝わりやすくなります。
リンクテキストを具体的にすることで、ユーザーはクリックする前に内容を把握でき、スムーズにサイト内を移動できるようになります。
7.動画・音声コンテンツへの対応
動画や音声コンテンツは、視覚や聴覚に障がいのある方には内容が伝わりにくい場合があります。
すべてのユーザーがコンテンツを理解できるよう、字幕や文字起こしを提供するようにしましょう。
動画には、セリフや効果音などを文字で表示する「字幕」が有効です。
また、動画全体の内容をテキストに書き起こした「文字起こし」も用意すれば、聴覚に障がいのある方だけでなく、音が出せない環境にいる人にも情報が届きます。
音声コンテンツについても同様に、内容をテキストで補完することで、アクセシビリティが大幅に向上します。
8.レスポンシブデザイン
今日のウェブサイトは、PCだけでなく、スマートフォンやタブレットなどさまざまなデバイスから閲覧されます。
どのデバイスで見てもサイトが正しく表示され、快適に操作できるかを確認しましょう。
これが「レスポンシブデザイン」です。
特に、「文字の大きさが適切か」「ボタンやリンクが小さすぎて押しにくくなっていないか」「レイアウトが崩れていないか」などをチェックします。
画面サイズが変わっても、ユーザーがストレスなく情報を取得できるように配慮することが大切です。
どんな環境からアクセスするユーザーにも、平等に情報を提供できます。
9.ページの言語設定
ウェブサイトが何語で書かれているかを正しく伝えることも、アクセシビリティの基本です。
HTMLのlang属性を使って、ページの言語が日本語であれば<html lang=”ja”>、英語であれば<html lang=”en”>のように正しく設定されているか確認しましょう。
lang属性が正しく設定されていると、スクリーンリーダーが適切な言語で読み上げてくれるため、利用者が内容を正しく理解できます。
また、ブラウザの自動翻訳機能も正しく動作するようになるため、海外のユーザーにとってもサイトが使いやすくなります。
10.テキストのリサイズ
文字が小さくて読みにくいと感じる人は少なくありません。
そのような場合、ブラウザのテキスト拡大機能を使って文字を大きくすることがあります。
しかし、テキストを拡大した際にレイアウトが崩れてしまったり、文字が重なって読めなくなったりするサイトがまだ多く存在します。
テキストのリサイズに対応するためには、文字のサイズを絶対値(px)ではなく、相対的な値(emやrem)で設定することがポイントです。
ユーザーが文字を拡大してもレイアウトが崩れにくく、スムーズにコンテンツを読めるようになります。
11.見出しとリストのタグ
ウェブサイトの文章で箇条書きを使うとき、見た目だけで点をつけたり数字を振ったりしているケースが多く見られます。
しかし、リストには<ul>(順序なしリスト)や<ol>(順序ありリスト)、そしてその中の項目を表す<li>といった専用のHTMLタグを使うことが大切です。
正しいタグを使うことで、スクリーンリーダーが「リストの始まり、5つの項目」といったように構造を正しく読み上げてくれるようになります。
また、検索エンジンもコンテンツの構造を正確に理解し、評価に役立てます。
12.テーブルの構造
ウェブサイトで表(テーブル)を使う場合、見た目が整っているだけでなく、データが論理的に構成されているかが重要です。
スクリーンリーダーは、テーブルの情報を一行ずつ読み上げるため、正しい構造になっていないと利用者が混乱してしまいます。
テーブルには、見出しセルを表す<th>タグと、データセルを表す<td>タグを適切に使い分けましょう。
利用者が「このデータはどの見出しに対応しているか」を正確に把握できるようになります。
13.JavaScriptに依存しない操作
ウェブサイトの動きやアニメーションの多くは「JavaScript」という技術で作られています。
しかし、古いブラウザを使っている方や、何らかの理由でJavaScriptを無効にしている方もいます。
そのような環境でも、基本的な操作やコンテンツの閲覧ができるかを確認しましょう。
例えば、メニューの開閉や画像の切り替え、フォームの送信など、重要な機能がJavaScriptに完全に依存していないかチェックしてみてください。
すべてをJavaScriptで制御するのではなく、HTMLとCSSだけでも情報が伝わるようにすることで、より多くのユーザーに情報が届くようになります。
14.ポップアップやモーダルの対応
ウェブサイトでよく使われるポップアップやモーダルウィンドウ(中央に表示される小さなウィンドウ)は、キーボードで操作できない、あるいはスクリーンリーダーが読み飛ばしてしまうといった問題が起こりがちです。
これらのウィンドウがキーボードの「Tabキー」でフォーカスされ、「Escキー」で閉じられるかを確認しましょう。
また、ポップアップが開いている間、背景のコンテンツが操作できないようになっているかどうかも重要なポイントです。
適切に対応することで、キーボードやスクリーンリーダーを使っている方も、スムーズに情報にアクセスできるようになります。
15.エラーメッセージの明確化
フォームの入力でエラーが発生した際、ユーザーは何を間違えたのかをすぐに知りたいものです。
ただ「入力エラー」と表示するだけでなく、何が原因で、どう修正すればよいかを明確に伝えましょう。
例えば「メールアドレスの形式が正しくありません」や「パスワードは8文字以上で入力してください」といった具体的なメッセージを表示することで、ユーザーは迷うことなく修正できます。
利用者のストレスが減るだけでなく、フォームの入力完了率を高めることにもつながります。
16.ページタイトルの適切さ
ウェブサイトを閲覧する際、ブラウザのタブに表示されるページタイトルは、ユーザーが「今どのページを見ているか」を把握するための重要な情報です。
特に、複数のタブを開いている場合やスクリーンリーダーを利用している方にとっては、ページタイトルが唯一の手がかりとなることもあります。
HTMLの<title>タグは、そのページのコンテンツを正確に表しているか確認しましょう。
例えば、製品の詳細ページなら「製品名 | サービス名」のように一目で内容が分かるように設定すると、ユーザーが目的のページに素早くたどり着けます。
17.色に依存しない情報伝達
色覚特性を持つ方や、白黒印刷をする人にも情報が伝わるよう、色のみに頼って情報を伝えないようにしましょう。
例えば、「赤字の項目は必須です」とだけ表示するのではなく、「(必須)」や「*」といった記号を併用することがポイントです。
色の違いを認識できない方にとっては、赤色が他の文字と区別できない可能性があります。
色以外にも、太字・下線・アイコンなど、複数の方法を組み合わせて情報を伝えることで、誰もが等しく情報を理解できるようになります。
18.操作可能な領域の確保
スマートフォンでサイトを閲覧する際、ボタンやリンクが小さすぎて押し間違えた経験がある方も多いことでしょう。
指で操作する環境では、クリック可能な領域を十分に確保することが大切です。
特に、隣接するリンクやボタンの間隔は十分に空けましょう。
WCAGの基準では、達成基準AAとして操作可能な領域のサイズを44×44 CSSピクセル以上とすることが定められています。
適切なサイズと間隔を確保することで、誰もがスムーズに操作できるようになり、ユーザーのストレスを軽減します。
19.アニメーションや点滅表現
ウェブサイトを彩るアニメーションや点滅表現は、使い方を間違えるとユーザーに不快感を与えたり、場合によっては光過敏性発作(てんかん)を引き起こす原因になることがあります。
特に、1秒間に3回を超える激しい点滅は避けるべきです。
また、動画やアニメーションが自動再生される場合は、ユーザーが停止できるように操作ボタンを設置するか、自動再生しない設定にすることを推奨します。
20.読み上げ順序の確認
スクリーンリーダーは、HTMLのコードを上から順に読み上げるのが基本です。
そのため、ページの見た目と読み上げられる順序が異なると、利用者は混乱してしまいます。
特に、CSSでレイアウトを調整したコンテンツや、JavaScriptで動的に追加されるコンテンツは注意が必要です。
実際の読み上げ順序が、ユーザーが直感的に理解できる論理的な順序になっているかを確認しましょう。
これにより、目の不自由な方でも、サイトの内容をスムーズに把握できるようになります。
アクセシビリティチェックリストの項目を確認する方法
20項目のチェックリストを見て、「どこから手をつけたらいいのか」「どうやって確認すればいいのか」と感じた方もいるかもしれません。
アクセシビリティの確認方法には、誰でも手軽に始められるものから専門的なツールを使う方法まで、いくつかの選択肢があります。
ここでは、それぞれの確認方法について、その特徴と具体的な手順を解説します。
手動での確認方法
まずは、特別なツールを使わずに、手動でサイトのアクセシビリティを確認する方法です。
誰でもすぐに始められる、最も基本的な方法と言えます。
例えば、「キーボード操作の確認」は、マウスを使わずにキーボードのTabキーとEnterキーだけでサイトを操作してみるだけでOKです。
また、「色のコントラスト」は、文字と背景の色を目視でチェックしたり、スマートフォンの設定にある画面読み上げ機能を使ったりすることである程度の問題を発見できます。
手動での確認は、ユーザーの視点に立ってサイトを体験できるため、利用者の不便さに気づく良い機会にもなります。
無料ツールを活用した確認方法
手動での確認には限界があります。
そこでおすすめなのが、無料のオンラインツールやブラウザの拡張機能です。
これらのツールは、専門的な知識がなくても、ウェブサイトのURLを入力するだけでアクセシビリティ上の問題を自動で検出してくれます。
例えば、多くのブラウザには「アクセシビリティチェッカー」といった機能が備わっており、ページのソースコードを解析して、見出しの階層構造や代替テキストの不足などを自動で教えてくれます。
ただし、あくまで基本的な問題しか発見できないため、補助的に使うのが良いでしょう。
専門ツールによる確認と改善
手動や無料ツールでは、見つけられない複雑な問題や、サイト全体を網羅的にチェックすることは難しいでしょう。
そのような場合は、アクセシビリティの専門ツールを活用するのが最も効果的です。
専門ツールは、サイト全体を自動でスキャンし、高度な技術的問題点まで洗い出してくれます。
例えば、lang属性のチェックや、JavaScriptに依存した操作など、手動では見落としがちな項目も正確に検出します。
問題の修正方法まで具体的に提示してくれるため、専門家がいなくても効率的な改善が可能です。
専門ツール選びに迷ったら、「Accessdove」がおすすめです。
一度設置すれば、ガイドラインに合わせた自動アップデートが反映されるため、運用面での手間もかかりません。
音声読み上げや文字サイズ変更など、30種類以上の豊富なメニューで、さまざまな症状に対応できます。
アクセシビリティのチェックリストを効果的に活用するポイント
これまでのチェックリストで、サイトのアクセシビリティ課題が見えてきたのではないでしょうか。
しかし、重要なのは、このチェックリストを一過性のものにしないことです。
アクセシビリティ対応は、一度やれば終わりではなく、継続的な取り組みが求められます。
ここでは、チェックリストを最大限に活用し、サイトを常に良い状態に保つためのポイントを解説します。
定期的にチェックする
ウェブサイトは常に更新されるものです。
新しいコンテンツを追加したり、デザインをリニューアルしたりするたびに、アクセシビリティ上の新たな問題が発生する可能性があります。
そのため、チェックリストは「一度やったら終わり」ではなく、定期的に見直すことが大切です。
例えば、新しい記事を公開する前に見出しの構造や画像の代替テキストをチェックする、フォームの改修後はキーボード操作が問題なくできるか確認するなど、日々の業務にアクセシビリティの確認プロセスを組み込むことがポイントです。
専門家やツールを活用する
自社内だけで継続的にアクセシビリティ対応を進めるのは、知識やリソースの面で限界を感じるかもしれません。
特に、大規模なサイトや複雑な機能を持つサイトでは、手動でのチェックだけでは不十分です。
より効率的かつ網羅的に対応を進めるためには、専門家への依頼や、専用ツールの活用を検討してみましょう。
ガイドラインに沿ったより深いレベルの評価や、複雑な技術的問題の解決策を提案してくれます。
また、自動チェックツールは、人間が見落としがちなミスを素早く発見し、修正をサポートしてくれます。
外部のリソースをうまく活用することで、担当者の負担を減らしつつ、質の高いアクセシビリティ対応を実現できます。
まとめ
この記事で解説した20項目のチェックリストは、アクセシビリティ対応を始めるための第一歩です。
小さな改善でも積み重ねることで、サイトはより多くの人にとって使いやすいものへと変わっていきます。
アクセシビリティ対応は、顧客の拡大や企業の信頼性向上に直結する重要な取り組みです。
継続的な改善を効率的に行うためには、専門ツールを活用することをおすすめします。
ぜひ、チェックリストとツールを使い、誰にとっても優しいサイトを目指しましょう。